Ambisonics

Ambisonics(アンビソニックス)とは、「球体サウンド」と理解出来ます。自分の頭部(耳の位置)を中心に360度ぐるっと取り囲む檻のようなものを想像して下さい。球体のジャングルジム(回転するやつ)を想像出来たらもっと良いかもしれません。その球体のあらゆる方向からやってくる「音」をうまく処理しようとするものです。
・・・とまでは良いのですが、ここから先がちょっと厄介でして・・・
先ず基本的な考えとしては、それらの音を次の成分に分解します。
・全体の音圧(W)
・X軸方向の音成分
・Y軸方向の音成分
・Z軸方向の音成分
この4つの成分に分解したものを、
1次アンビソニックス(1st Ambisonics)と呼びます(FOA)。
よく用いられる説明を日本語で書くと、「4のマイクを正四面体の各面の法線方向に向けて配置して、そこから得られた各音情報を上記4成分に再計算する」というわけのわからない書き方になってしまいますが、まあそういう事です。
(下記のご紹介資料も参考にしてください)

実際には様々な方向からやってくる音をマイク4つでは少々粗いのでは?或いはXYZの成分ももっと細かい方がよいのでは?という疑問が当然湧いてきます。
そこでその解決策として「高次アンビソニックス(HOA)」というものが登場します。
1次に対して2次、3次・・・といった具合で次のようなチャンネル数になります。
・1次:4ch
・2次:9ch
・3次:16ch
・4次:25ch
・5次:36ch
・6次:49ch
・7次:64ch
といった具合です。

ここまでのお話は主に「収録」に関する内容でしたが、実際にはこうやって収録できた音を再生する必要があります。その再生に関しては別途こちら(準備中)でご案内させて頂きます。
私達は1次アンビソニックから始まり、7次アンビソニックまでいろいろな実験をすすめています。研究レベルでは高次がいろいろ試されていますものの、実際の利用では1次(4ch)が今は主流です。しかし本サイトの主題である「臨場感」という意味では1次では不十分だと思います。そこで、2次若しくは3次程度の分解能での実用例を軸に情報を充実させて行く事にしていますので、順次ご確認頂けたら幸いです。

参考資料リンク
Ambisonicsとは?
アンビソニックス

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