サウンドマスキング

「音を以て音を征する」というような考え方が「サウンドマスキング」です。
防音とマスキングは別の考え方です。防音は、そもそも音の侵入や漏れを防ぐ行為ですが、マスキングはそうではありません。
「音(声)の存在はわかるがその内容は理解出来ないし気にもならない」という事が第一の条件となります。
具体的には「人の声とわかると内容が気になってしまい集中力が衰えてしまう」、「雑音や話し声を覆い隠してリラックス出来る環境(空間)が欲しい」というような要望に応えるための技術です。
また、近年では「個人のプライバシー」を守るため、医療や法律、金融など個人情報を多く扱う分野での活用も期待されています。

従来、マスキング音はエアコンの運転音など無機質な音源を使う事が多く、人によってはかえって不快な音でしかなかったり、そもそも音のマッチングが悪く、マスキング効果が得られない場面も多くありました。そこで最近は「自然音」や「身近な音から」意味や規則性のない音を生成してマスキング音として利用するアイデアが活用されつつあります。
更に私達はそういった天然の音をベースに、特定の周波数成分を増減させる事でリラクセーション効果を増幅させる音源作成も出来るようになってきました。こういった音源と立体的な再生技術を組み合わせる事で様々な環境でそれに応じたサウンドマスキングを得られるようになっています。

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